Sector Intelligence Autonomous & Payments Lab

Autonomous × Payments

Where Mobility Becomes a Payment Network.

Focus Waymo × Tesla Robotaxi
ロボタクシーを「決済を伴うモビリティサービス」として読み解く

Autonomous & Payments Insights は、ロボタクシーを「決済を伴うモビリティサービス」として読み解く。Waymo(Alphabet 傘下)Tesla Robotaxi(NASDAQ: TSLA)を起点に、業界プレイヤー構造と決済導線の 2 視点で分析する。

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米国ロボタクシー:プレイヤー構造図

商業稼働期に入った米国 Robotaxi の代表は Waymo・Tesla・Zoox の 3 社。事業は SVC(接点)/OPS(運営)/AST(資産) の 3 ティアで動く。

TIER 01SVC
Service Tier
接点層 ── 顧客接点・課金 UX
  • 配車アプリ/直営 Robotaxi
  • 法人・観光連携
  • 乗車料金($/mile, $/min)の計上点
TIER 02OPS
Operations Tier
運営層 ── 24/7 ROC・相関障害・規制連携
  • 充電・整備・depot
  • 24/7 Remote Operation Center
  • 規制当局連携・SOS 可用性
  • 大規模化フェーズの本丸
TIER 03AST
Asset Tier
資産層 ── 自動運転技術+車両
  • 自動運転ソフトウェア(FSD/Waymo Driver 等)
  • 車両ハードウェア
  • Robotaxi 参入の最低条件
  • 失敗すれば退場(Cruise/Motional)
Waymo
Alphabet 傘下/OPS の本丸を内製
米国シェア70%
SVC
Waymo One 自社直販アプリ
OPS
24/7 ROC 内製・整備は Avis/Moove 外注
AST
Waymo Driver 自社開発
週次 250k 乗車・累計 2,000 万件、5 都市稼働。3 社で唯一 OPS を大規模実証、相関障害ゼロ。
Tesla
NASDAQ: TSLA/OPS は未実証
米国シェア15%
SVC
Tesla Robotaxi App
OPS
自社運営(CA 当局「未運行」と明言)
AST
FSD + Cybercab 内製
2026/04 Cybercab 量産開始。3 層全内製だが 事故率 4 倍・稼働 19%大規模 OPS は未実証
Zoox
Amazon 傘下/OPS は小規模実証
米国シェア7%
SVC
Zoox App 独自展開
OPS
自社運営(SF/LV 2 都市のみ・小規模)
AST
専用車両 + Zoox AI 内製
Foster City で ハンドル無し独自車両を内製。Amazon 資金で長期戦、大規模 OPS の試金石はこれから

ビジネス・競争の中心は AST から OPS へシフトしつつある ── 競争軸は技術成熟から大規模運営設計へ。

Waymo は 24/7 ROC・当局連携への OPS 投資で商業稼働を着実に伸ばしている。

一方 Apollo Go は武漢で運営障害により当局停止を受けた ── 成否を分けるのは OPS(詳細は ノート)。

注:用語
自動運転技術人が運転しなくても走る車載ソフト+センサーの総称。
Robotaxi自動運転で商業運行する配車サービス(Waymo One/Tesla Robotaxi App 等)。
FSDFull Self-Driving、Tesla の自動運転ソフト商標。
ROCRemote Operation Center、遠隔監視センター。
SVC/OPS/ASTService/Operations/Asset の 3 ティア(接点・運営・資産)。
RaaSRobotaxi-as-a-Service。運行・配車・整備を他社委託するモデル。

「いつ・何で・誰に」課金されるか — ロボタクシー決済導線

米国でユーザーがロボタクシーに乗る際の決済の流れを構造化したマップ。自社アプリ直販系(Waymo One/Tesla Robotaxi/Zoox Rider)は事業者ごとに KYC・決済手段登録が必要であるのに対し、配車プラットフォーム経由系(Uber/Lyft)は既存アカウントの決済情報をそのまま流用できる。この導線の差が UX 上の最大の差異であり、プラットフォーム手数料・RaaS 配分・運賃の設計を質的に変える。

Self-App Direct 事業者直販 Platform Distributed 配車PF経由 Waymo One Phoenix/SF/LA/Austin Tesla Robotaxi Austin(招待→一般) Zoox Rider Las Vegas/SF(限定パイロット) May Mobility 自社/Lyft 併用 SERVICE / TECH STACK In-App Payment Stack KYC / Apple Pay・Google Pay・カード / upfront fare / 与信オーソリ / 追加課金 Uber × Waymo Austin/Atlanta 専属配車 Lyft × May Mobility 将来 Mobileye 連携も Uber Avride / Other AV 複数 AV 事業者を束ねる Marubeni-Holon (Lyft) 将来 Lyft プラットフォーム展開 SERVICE / TECH STACK Platform Payment Stack 既存アカウント KYC / プラットフォーム決済情報の流用 / 通常 Uber/Lyft 決済 SHARED ECONOMIC LAYER SHARED ECONOMICS RaaS 手数料 / プラットフォーム手数料 / upfront fare 配分 → 自社アプリは粗利を抱える代わりに獲得コストが重い/プラットフォーム経由は配分後の薄い粗利だが顧客獲得コストが小さい END USERS · SELF-APP アーリーアダプター/観光客/高所得層/ロイヤルユーザー END USERS · PLATFORM 既存 Uber/Lyft ユーザーベース(メインストリーム)
事業者ノード(サービス・ブランド) 技術/サービススタック 規制当局/ユーザー層(境界) 自社直販系 PF経由系 Tesla(垂直統合)

アンカー企業の事業構造 — Waymo

米国ロボタクシーの構造を理解するためのアンカー企業 Waymo のファクトシート。親会社 Alphabet の年次報告書、規制当局の運行報告、IR ディスクロージャーから、事業モデル・主要KPI・運行ライセンス・経営陣体制を抽出・整理する。決算開示ごとに更新する。

Waymo LLC(Alphabet 傘下)
親会社: NASDAQ: GOOGL / HQ: Mountain View, CA
"World's most experienced driver" を掲げる Operator 型 RaaS の代表
business model
  • Operator型(RaaS純粋)自社車両・自社運用
  • Waymo One(自社アプリ)主軸
  • Uber × Waymo(配車PF経由)Austin / Atlanta
  • Geely Zeekr 提携車両次世代フリート
payment economics
  • Upfront fare(事前見積もり)
  • In-app KYC + Apple Pay / Google Pay / カード
  • 与信オーソリ・追加課金(待機・経路変更)
  • Uber 経由は通常 Uber 決済を流用
key operating kpis
  • Weekly Paid Trips~250K(2026 Q1)
  • Cumulative Paid Trips10M+(累計)
  • Service Cities5+(拡大中)
  • Fleet Size~1,500 台規模
regulatory licenses
  • CA PUC AV Passenger Service(無人)
  • アリゾナ・テキサス・ジョージア各州運行許可
  • DOT NHTSA レポート対象
一次情報: Alphabet IRWaymo OfficialCA PUC AV

Insights Notes

公開情報をもとにした、Waymo × Tesla × Apollo Go のビジネス・インサイト。

Published · 2026.05.30

ロボタクシーのビジネスモデル【第3回】

Robotaxi Business Model — Part 3: Japan Entry Models Decoded

全3回シリーズの最終回は日本市場のビジネス機会。第1回 Tesla(売り切り型)・第2回 Waymo(自社抱え込み型)を踏まえ、日本企業がどのレイヤーで参入できるかを6モデルに整理。OEM車両供給・タクシーAV提携・配車アプリ等を、ビジネス確度の星取表(5軸)で採点。本命は『車両を抱える』側ではなく『レイヤーを握る』側の3ポジションに集中する。

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Published · 2026.05.29

ロボタクシーのビジネスモデル【第 2 回】

Robotaxi Business Model — Part 2: Waymo's Self-Owned Fleet Decoded

全 3 回シリーズ第 2 回は Waymo モデル。第 1 回 Tesla の『売り切り型』と対極で、1 台 $100K〜$150K の車両を自社で抱える。R&D・Remote Assistance・新都市マッピングを含む年 $5B 規模の営業損失を Alphabet 本体が補填する垂直統合フリート型。会社単位の年間収支をウォーターフォールで可視化し、回収戦略 3 層と黒字化の道筋を整理。

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Published · 2026.05.28

ロボタクシーのビジネスモデル【第 1 回】

Robotaxi Business Model — Part 1: Tesla's CapEx Recovery Decoded

ロボタクシーの初期投資・ランニング費用・全体間接費はどう回収されるのかを全 3 回で分解。第 1 回は Tesla モデル ─ 車両 CapEx を $30K でオーナーに売り切り、FSD ソフト・配車プラットフォーム・サブスク手数料の薄い 3 層に収益を寄せる構造。1 台 5 年累計の収支をウォーターフォール(Tesla 取り分 $17K)で可視化。

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sources & disclaimer Primary Sources / 一次情報: Alphabet IRSEC EDGAR (Tesla)Baidu IRCA PUC AVNHTSA
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